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生成AI×自社ドキュメントRAGが変える!ヘルプデスクの業務効率化

近年、企業のヘルプデスク業務において、社内外問わず対応の質を向上させるため、生成AIが注目されています。その中でも、RAG(Retrieval-Augmented Generation)は特に注目されている技術の一つで、ヘルプデスク業務の分野でも活用が進んでいます。本記事では、生成AIと自社ドキュメント、そしてRAGを活用した、ヘルプデスクの業務効率化の取組みについて紹介します。

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1. 生成AIとは

生成AI(Generative AI)は、膨大なデータを学習し、それを基に新しい画像、動画やテキスト、音声などを自動的に作り出す技術です。事前に集めたデータを分析し、新しいコンテンツを生成する能力が特徴です。例えば、AIが絵を描いたり、音楽を作ったり、文章を書いたりすることもできます。

1-1. 生成AI×自社ドキュメントの可能性

自社ドキュメントは、企業の知識やノウハウが詰まった貴重な情報源です。

ChatGPT等の生成AIへの関心が高まる一方で、生成AIを導入しても活用率や効率化が進まないといったケースは決して、少なくありません。その理由はさまざまですが、よくある問題として「生成AIが社内のドキュメントやデータを扱えないため、効果的に活用できていない」といったものが散見されます。

これは、生成AIが、インターネット上に存在する幅広い情報源から精度の高い出力を行うことができる一方で、社内規定や決済ルールといったような社内で扱うドキュメントの出力までは実現することが出来ないため、活用の幅が狭まってしまっているといった要因があります。

ですが、生成AIと自社独自のドキュメントを組み合わせて活用することが可能になれば、汎用的な作業だけでなく、社内業務に対しても生成AIの活用を広げることが出来ます。

1-2. RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは

RAGとは、生成AIに独自の情報を付与して検索させることで、自社ドキュメント等の独自のデータから関連する情報を取得し、それを基にしてテキストを生成する技術です。従来の生成AIは内部で学習したデータのみを使用して文章を生成しますが、RAGは外部のデータも活用するため、より正確で信頼性の高い情報を提供することができます。

RAGの仕組み

RAGは、以下のステップで動作します。

  1. ユーザーの質問を受け取る
  2. 関連するドキュメントを検索する
  3. 検索結果を基に回答を生成する

例えば、ユーザーが「契約手続きについて教えて」と質問した場合、RAGはまず、「契約、手続き」というキーワード(=クエリ)に関する規定の社内ドキュメントを検索し、その内容を基に回答を生成します。

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2. ヘルプデスク業務とは

企業のヘルプデスク業務は、多くの問い合わせに迅速かつ正確に対応する必要があります。しかし、情報の検索や回答の作成に時間がかかることや回答者が属人化してしまっている等の課題が潜在的にあります。例えば、オペレーターが手動で情報を検索し、回答を作成する場合、時間がかかるだけでなく、誤った情報を提供するリスクもあります。ここからは、企業のヘルプデスク業務の実際の課題を交えながら、業務効率化の取組み事例を紹介します。

2-1. ヘルプデスク業務の課題

さまざまな業務を行う企業のヘルプデスクでは、以下のような課題があります。

  • 対応時間の長さ:問い合わせが多く、対応に時間がかかり、迅速に回答が出来ない事がある
  • 回答の一貫性:担当者によって回答の質が異なることがあり、回答の一貫性を保つ事に課題を感じている
  • 回答者の属人化:専門的な知識も多く、回答者が属人化してしまっており、対応出来る担当者が中々増えない

2-2. RAG導入による効果

RAGをヘルプデスクに導入することで、前述の課題解決が期待できます。

  • 対応速度の向上:関連情報を即座に検索し、回答を生成するため、対応時間が短縮されます。
    (例)数分かかっていた対応が数秒で完了する
  • 回答品質の向上:自社ドキュメントを基に回答を生成するため、正確性が向上します。
    (例)最新のマニュアルに基づいた正確な情報を提供できる
  • 業務負荷の軽減:繰り返しの問い合わせに対しても効率的に対応できるため、業務負荷が軽減されます。
    (例)同じ質問に対しても迅速に対応できるため、オペレーターの負担が減る

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3. 導入事例

ここからは、生成AIとRAGを導入することでヘルプデスクの問い合わせ対応時間の短縮に取り組み始めた企業の例をご紹介します。

3-1. 導入の背景

この企業のヘルプデスクでは、問い合わせが多岐にわたり、対応に時間がかかることが課題となっていました。特に、質問を受けたオペレーターが問合せ内容に応じて、該当箇所が記載されたドキュメントを確認する作業に時間を要し、担当者の負担が増大していました。そこで、生成AIとRAGを導入することで、これらの課題を解決することを目指しました。

3-2. 導入後のお客さまの声

導入して間もないため、効果検証はこれからですが、お客さまからは以下のような声が寄せられています。

  • 「問い合わせに対する回答時間が短縮され、業務効率が大幅に向上しました。」
  • 「資料から必要な情報を要約して提供してくれるので、欲しい情報をすぐに得ることができます。」

実際のお客さまの声からも明らかなように、RAGの導入は多様な問い合わせに対する対応を効率化し、ヘルプデスク業務の生産性向上に寄与することが出来ます。

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4. RAGの導入ならNTT東日本の生成AIソリューション

NTT東日本の「生成AIソリューション」では、RAGの活用支援はもちろん、生成AIをセキュアに利用するための管理機能や、導入後すぐに使える100以上のプロンプトテンプレートなどご提供しています。

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5. まとめ

生成AIやRAGは、ヘルプデスクの効率化と質の向上に大きく貢献する技術です。問い合わせをするのは顧客だけとは限りません。企業内でも社内ヘルプデスクという形で社員の問い合わせ対応に多くの時間が割かれています。迅速かつ正確な対応が求められる現代のビジネス環境において、RAGの導入は顧客満足度の向上やコスト削減だけでなく、社内の業務効率化に繋がります。今後もその可能性に注目し、さらなる発展を期待しましょう!

  • ChatGPTは、Open AI, Inc. の商標または登録商標です。

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