テレワークの実施率

テレワークの実施率はどのくらい? 地域・業界・従業員数ごとに紹介!

近年、企業が働き方改革としてICT技術を利用してテレワークを実施することも増えてきました。とくに2020年は新型コロナウイルスの影響でテレワークの実施率が大幅に上昇した年といえます。

今回の記事では、新型コロナ前の2019年からコロナ禍の2021年におけるテレワーク実施率の変化を中心に、「地域別」「業界別」「従業員数別」「年収別」のデータをご紹介します。

あわせて、テレワーク実施中の企業の「従業員の週あたりの出勤日数」や、「週に出勤が0日の完全テレワーカーの割合」なども詳しく紹介していきます。

1. コロナ禍でのテレワーク実施率について

2021年3月に国土交通省が発表したデータによると、2020年のテレワーク実施者は2019年の9.8%から19.7%へと倍増しています。時期別にみると、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するための緊急事態宣言が発令された2020年4~5月は全国的に20.4%で、解除後の8~10月は16.4%とやや減少しました。地域別にみると、解除前は首都圏では31.4%で、地方都市圏は13.6%と緊急事態宣言の発令の有無で2倍以上の差があります。

また、2021年4月に⽇本⽣産性本部が発表したデータによると、2020年5月の実施率は全国的に31.5%でしたが、2021年4月は19.2%と一度目の緊急事態宣言時に比べると実施率は下がっています。

この2つのデータから、テレワークの実施率は2020年においてコロナ禍の影響で2019年よりも全国的に倍増しましたが、その後はゆるやかな減少傾向にあるようです。

本記事では複数の調査データを参考に実施率を紹介していきますが、多少の数値のズレを考慮しても現在のテレワークの実施率はおおむね20%前後という結果が多いようです。

参考・参照:「テレワーク」実施者の割合が昨年度から倍増!~令和2年度のテレワーク人口実態調査結果を公表します~
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001391075.pdf
参考・参照:第 5 回 働く⼈の意識に関する調査
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/5th_workers_report.pdf

①2020年から2021年までのテレワーク実施率の変化

より細かく時期ごとに実施率の変化を追っていくと、一度目の緊急事態宣言時の実施率が一番高く31.5%で、解除後の7月は20.2%、10月が18.9%と徐々に下がっています。2021年1月の二度目の緊急事態宣言時には22.0%とまた上昇しましたが2020年に比べると低く、2021年4月は19.2%とやはり20%前後で落ち着いているようです。

2021年4月に発表された日本生産性本部のデータによるテレワーク実施率の変化は下記のとおりです。

  • 2020年5月:31.5%
  • 2020年7月:20.2%
  • 2020年10月:18.9%
  • 2021年1月:22.0%
  • 2021年4月:19.2%
参考・参照:第 5 回 働く⼈の意識に関する調査
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/5th_workers_report.pdf

②テレワークを実施していない理由

2021年3月に国土交通省が発表したデータによると、テレワークを実施していない理由は「仕事内容がテレワークになじまない」との回答が一番多く約62%、「会社から認められていない」が約14%と、仕事内容がテレワークになじまないという理由が半数以上を占める結果となりました。

また、2020年11月に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表したデータによると、テレワークを導入・実施していない理由の回答で多かったものは以下です。

  • 「できる業務が限られているから」:68.1%
  • 「情報セキュリティの確保が難しいから」:20.5%
  • 「紙の書類・資料が電子化されていないから」:16.6%
  • 「テレワークできない従業員との不公平感が懸念されるから」:15.7%
  • 従業員の勤怠管理や座席・勤務状況の確認が難しいから」:14.6%
  • 「情報通信機器等の導入費用がかかるから」:12.9%
  • 「メリットが感じられないから」:12.6%

テレワークを導入する際には、上記のような課題の解決方法を考えておく必要があります。

参考・参照:「テレワーク」実施者の割合が昨年度から倍増!~令和2年度のテレワーク人口実態調査結果を公表します~
https://www.mlit.go.jp/report/press/content/001391075.pdf
参考・参照:テレワークの労務管理等に関する実態調査(速報版)
https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000694957.pdf

2. 地域別のテレワーク実施率とその変化

2020年12月の内閣府が発表したデータによると、2020年12月時点で全国でのテレワーク実施率が21.5%なのに対して、23区は42.8%と約2倍になっています。地方圏では14.0%と低く、23区内は全国的に見ても実施率が高いようです。

2019年12月のコロナ禍前と、一度目の緊急事態宣言時の2020年5月、コロナ禍でも緊急事態宣言がない2020年12月の3つを比較すると、どの地域も緊急事態宣言中の5月の実施率が最も高く、その後はやや減少するもののコロナ禍前よりも約1.8倍~2.5倍ほど高くなっています。

参考・参照:第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/result2_covid.pdf

①23区内のテレワーク実施率と変化

23区でのテレワーク実施率の推移は以下です。新型コロナで大きく伸びています。

  • 2019年12月(コロナ禍前):17.8%
  • 2020年5月(緊急事態宣言中):48.4%
  • 2020年12月(緊急事態宣言解除後):42.8%
参考・参照:第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/result2_covid.pdf

②全国のテレワーク実施率と変化

全国でのテレワーク実施率は以下です。伸びてはいるものの、23区に比べ傾斜はゆるやかです。

  • 2019年12月(コロナ禍前):10.3%
  • 2020年5月(緊急事態宣言中):27.7%
  • 2020年12月(緊急事態宣言解除後):21.5%
参考・参照:第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/result2_covid.pdf

③地方圏のテレワーク実施率と変化

地方圏でのテレワーク実施率は以下です。コロナ禍前と比較すると、地方圏でも実施率が伸びています。

  • 2019年12月(コロナ禍前):8.1%
  • 2020年5月(緊急事態宣言中):19.0%
  • 2020年12月(緊急事態宣言解除後):14.0%
参考・参照:第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/result2_covid.pdf

④1都3県と大阪・兵庫のテレワーク実施率と変化

2021年4月に⽇本⽣産性本部が発表したデータから、大阪・兵庫と1都3県を比較した時期別のテレワーク実施率を見てみましょう。

  • 2020年10月(コロナ禍、緊急事態宣言なし)
    大阪、兵庫:18.1%
    1都3県:28.3%
  • 2021年1月(コロナ禍、二度目の緊急事態宣言中)
    大阪、兵庫:19.2%
    1都3県:32.7%
  • ・ 2021年4月(コロナ禍、二度目の緊急事態宣言中)
    大阪、兵庫:18.4%
    1都3県:30.7%

上記のように、1都3県が30%前後で推移しているのに対し、大阪・兵庫はおおむね20%弱と2/3ほどの実施率となっています。

参考・参照:第 5 回 働く⼈の意識に関する調査
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/5th_workers_report.pdf

3. 業界別のテレワーク実施率

前述のようにテレワークを導入しない理由で最も多いのは「できる業務が限られているから」です。では、業種ごとにどの程度差があるのでしょうか? ここではテレワークの導入率を業界・業種別に紹介していきます。

①業界別のテレワーク実施率

2020年11月に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表している、2020年7月時点における業界別のテレワーク実施率(在宅勤務)をみていきます。

すべての業界の平均の実施率が14.3%であるのに対して、圧倒的に高い実施率だったのは「情報通信業:56.3%」でした。他に全体より実施率が高い業界は「その他サービス業:22.3%」「製造業:19.1%」「鉱業,採石業,砂利採取業:16.7%」「教育,学習支援業:15.9%」が該当します。

業界別のテレワーク実施率は以下です。

  • 全体:14.3%
  • 情報通信:56.3%
  • その他サービス業:22.3%
  • 製造業:19.1%
  • 鉱業,採石業,砂利採取業:16.7%
  • 教育,学習支援業:15.9%
  • 建設業:13%
  • 電 気 ガス熱供給 水道業:0%
  • 運輸業,郵便業:7.2%
  • 卸売業,小売業:17.2%
  • 金融業,保険業:9.9%
  • 不動産業,物品賃貸業:13%
  • 宿泊業,飲 食 サービス業:9.9%
  • 医 療,福 祉:3.3%
  • その他:13.9%

また、在宅勤務以外のテレワークの形態である「サテライトオフィス勤務」「モバイル勤務」においても、情報通信業の導入率が圧倒的に高いです。

  • 「サテライトオフィス勤務」では情報通信業:20.7%(全体:3.6%)
  • 「モバイル勤務」では情報通信業:19.5%(全体:3.9%)

情報通信業以外の業界別の傾向は「在宅勤務」と同じような傾向が見られました。

参考・参照:テレワークの労務管理等に関する実態調査(速報版)
https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000694957.pdf

②コロナ禍前、緊急事態宣言中、緊急事態宣言後の業界別テレワーク実施率の変化

2020年12月に内閣府が発表した都内のテレワーク実施率のデータによると、2019年12月(コロナ禍前)と比べて2020年5月(一度目の緊急事態宣言中)にとくに増加したのは「情報通信業(約30%弱から70%超へ)」で、他に増加が目立ったのは「電気・ガス・水道業(約20%弱から50%弱へ)」「教育・学習支援業(約10%から40%超へ)」などの業界でした。

小売業、運送業、医療・福祉、保育関係はコロナ禍でもあまり増加しておらず、農林水産業はほぼ変化がありません。

2020年5月(一度目の緊急事態宣言中)と比べて2020年12月(緊急事態宣言解除後)は全体的にテレワークの実施率は下がっています。とくにテレワーク実施率の低下が見られた業界は、「電気・ガス・水道(50%弱から約35%へ)」「教育・学習支援事業(40%超から約22%へ)「建設業(30%超から約18%へ)」「公務員(30%弱から約14%へ)」です。

参考・参照:第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/result2_covid.pdf

4. 従業員数別のテレワーク実施率

2020年11月に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した、2020年7月時点での従業規模別のテレワーク実施率は以下です。

  • 全体:14.3%
  • 99人以下:6.1%
  • 100~299人:14.2%
  • 300~999人:18.8%
  • 1,000人以上:42.9%

上記のように、従業員規模が大きくなるほどテレワークの実施率が高くなる傾向にあります。

東京都が2021年3月に発表したデータによると、2021年2月後半の1都3県のテレワーク実施率を従業員規模別で比較した数値は以下です。

  • 30-99人(249社):47.8%
  • 100-299人(123社):69.1%
  • 300人以上(73社):78.1%

こちらのデータでも、従業員規模が大きくなるほど企業はテレワークの導入率が高くなっています。300人以上では8割近くがテレワークを導入しています。

参考・参照:テレワークの労務管理等に関する実態調査(速報版)
https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000694957.pdf
参考・参照:テレワーク導入率調査結果をお知らせします!(第1737報)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/03/06/14.html

5. テレワーク実施者の週の出勤日数

2021年4月に⽇本⽣産性本部が発表した、テレワーク実施者に向けた調査から、週あたり出勤日数のデータを紹介します。出勤日数が週のうち「0日」「1〜2日」「3〜4日」「5日以上」のどれに該当するかを、2020年5月(一度目の緊急事態宣言中)と2021年4月(二度目の緊急事態宣言中)で比較したデータです。

2020年5月時点(一度目の緊急事態宣言中)

  • 0日:32.1%
  • 1〜2日:37.3%
  • 3〜4日:21.1%
  • 5日以上:9.5%

2021年4月(二度目の緊急事態宣言中)

  • 0日:18.5%
  • 1〜2日:32.7%
  • 3〜4日:28.4%
  • 5日以上:20.4%

2020年5月では「0日」「1〜2日」の回答の合計が70%近くを占めるのに対して、2021年4月では約50%と20%ほど減少しました。

2021年4月では「1〜2日」「3〜4日」の回答が60%となっており、テレワーク実施者の中でも、週に1日も出勤しない「完全テレワーカー」よりも、「週に数日の出勤がある」または「週によっては5日以上出勤が発生する」人が多数を占めるようになっています。

また同データによると、「テレワーク実施率:19.2%」と「週あたり出勤日数が0日:18.5%」の2つの数値をかけわせ、2021年4月時点での全雇用者の中で週に1日も出勤がない「完全テレワーカー」の割合は3.6%であると述べています。

参考・参照:第 5 回 働く⼈の意識に関する調査
https://www.jpc-net.jp/research/assets/pdf/5th_workers_report.pdf

6. 年収別のテレワーク実施率

年収によってテレワークの実施率に際はあるのでしょうか? 2020年12月に内閣府が発表したデータによると、年収別のテレワーク実施率は以下です。

  • 300万円未満:12.7%
  • 300万円以上500万円未満:20.6%
  • 500万円以上700万円未満:27.9%
  • 700万円以上1000万円未満:41.2%
  • 1000万円以上:51.0%
  • 全体:21.5%

上記のように年収別で比較すると、収入が上昇するほどテレワークの実施率が高くなる傾向にあります。

一般的にブルーカラーよりもホワイトカラーのほうが給与水準は高い傾向にあるともいわれており、ホワイトカラーのほうがテレワークを実施しやすい職種というのも関係しているかもしれません。

参考・参照:第2回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査
https://www5.cao.go.jp/keizai2/manzoku/pdf/result2_covid.pdf

7. まとめ

本記事では、テレワークの実施率について多角的にデータを紹介していきました。

テレワークの実施率は2020年4月の緊急事態宣言中をピークに、2021年6月現在ではやや落ち着いていますが、今後の新型コロナウイルス対策はもちろん、その他の災害などへの対応(BCP)は今後ますます重要になるでしょう。

コロナ禍前から推進されている働き方改革もあわさって、テレワーク実施の検討・準備をする機運は高まっています。

少しでもテレワークの導入を考えている方は、テレワークの導入方法をまとめて紹介した「テレワーク導入ガイドブック」もぜひご参考ください。

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