ビジネスセミナー 地域活性化

農業・自治体

ICTを活用したスマート農業
~農業のロボット化と情報化~

岡本 博史 氏

北海道大学大学院農学研究院 大学院農学研究院 基盤研究部門 生物環境工学分野
ビークルロボティクス研究室 准教授

岡本 博史 氏

1994年 北海道大学農学部農業工学科 卒業。
2000年 北海道大学大学院農学研究科博士後期課程 修了。
博士(農学)。現在、北海道大学大学院農学研究院・准教授。研究分野はスマート農業、農業ロボット、画像処理による生物環境センシングなど。

農業のロボット化とICT化は、
深刻な課題解消のために必要

農業は人馬による歴史から機械化へと転換したが、肉体労働に頼らざるを得ない状況は変わっていない。日本では超高齢化が進み、農業の人材不足が大きな問題となっている。北海道大学大学院農学研究院のビークルロボティクス研究室では、農業のロボット化、人が操作しない無人化の研究に取り組んでいる。また、自然状況に左右される農業をICT(情報通信技術)のデータを活用して、営農ノウハウを提供できる仕組みづくりを進めている。その研究の詳細を紹介。

農業分野で進むロボット化、
無人化の開発状況の現在地

ビークルロボティクス研究室は、1991年からロボットトラクターの研究をスタートさせた。ロボットトラクターは高精度な「GPS」がカギを握る。GPSとセンサーを制御するコンピュータのソフトウェア開発が主な研究となっている。自動運転の実用化は、田植え機のロボット化において非常に有効となる。田植え機は、苗を補給する人と操作する人が必要だったが、自動運転により人は苗の補給だけで済み、運転手が省略されることは非常に効率的になるといった農業危機の無人化、自動運転の開発状況を解説。

ロボット化の安全性を担保するための
運用方法とは?

農業は田畑のオープンスペースでの作業となるため、野生動物や人が突然飛び出してくるなど、障害物に対する事故の可能性が考えられる。自動運転では、障害物に対してロボットを停止させることが実用化にあたって重要となる。しかし、100%の安全センサーの開発は、技術的にはかなり難しい。安全性担保のため、有人のトラクターが複数の無人のトラクターを監視することで緊急の際に人間が停止させる運用方法、小型軽量のスマートロボットによる協調作業など、ロボットの実用化に向けたさまざまな方法について紹介。

人の目には見えない情報の活用が
効率的な農業を実現する

農業が抱える現状の課題を、ICTを活用して解決するとともに、収益性の向上の実現も図る研究も進められている。熟練農業従事者の営農ノウハウを抽出・データ化し、分析することで意思決定プロセスの解明を模索。その際に、情報収集と処理が重要になる。また、トラクターやドローン、人工衛生から取得した情報を処理し、スマートセンシング方法の研究に取り組んでいる。特殊なカメラで作物と雑草を見分ける技術、虫の発生状況を判断する技術など、人の目には見えない情報を活用して、効率的な農業へつなげられることを解説。

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