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【連載】テレワーク探偵・大和田が探る

これを押さえればテレワークは大成功!【情報漏洩はこう防ぐ】

急速に普及したテレワーク。それゆえに、いろいろな課題や失敗に悩んでいる企業も多いようです。テレワークの課題・メリットを網羅した『テレワーク大全』(日経BP)の企画・編集を担当した日経BP総合研究所の大和田尚孝に「テレワーク探偵」となってもらい、テレワークで陥りやすい課題と解決方法を探ってもらいました。これを押さえておけば、成功への近道。テレワークに失敗したり、あきらめてしまったりした担当者にも、再チャレンジのヒントになるでしょう。

大和田 尚孝
日経クロステックIT編集長や日経コンピュータ編集長を経て、2020年4月より日経BP総合研究所上席研究員

物は大切にすべきだが、古い機器の有効活用は考えもの……

 わが社でもテレワークが始まった。オフィスへの出社は基本的に週2日。あとは自宅などで作業することになった。会社のパソコンはデスクトップだ。デスクトップを持ち帰るのかと総務に問い合わせたら、「貸し出し用のノートパソコンの台数が足りないので、自宅にパソコンを持っている人はそれを業務に使ってください」と返答された。

 私も自宅にパソコンを持っている。しかし、古いパソコンなのでWindowsは最新のものではない。「会社が指定しているアンチウイルスソフトがインストールできないのですが」と問い合わせると、「最善の対策を取ってください」とだけ返答が。よく分からないから指示は放っておいたままだ。

テレワーク探偵・大和田のアドバイス

OSとアンチウイルスソフトは最新のものを使えるようにしましょう。悪意のあるサイトを見たり、メールの添付ファイルを開いたりした際に、ウイルスに感染するリスクがあります。一度、ウイルスに感染すると情報が盗まれたり、パソコンがロックされたり、他の社員にウイルスをばらまいたりしてしまいます。

会社支給のパソコンであればシステム担当者が面倒を見ているので安全ですが、個人所有のパソコンはどこまで対策が取られているか分かりません。家族との共有パソコンであれば、さらにセキュリティのリスクが高まります。貸し出し用のパソコンの台数が足りないのなら、リースなども含めて早急に台数をそろえた方がいいでしょう。クラウド上のストレージにデータを自動保存するデータレスPCなどを検討するのもいいと思います。

自分の仕事をさせてくれ!

 「ネットワークがつながらないんです」

 「この設定どうすればいいんでしたっけ?」

 社外からリモートで社内システムに安全にアクセスするために、インターネットをプライベートネットワークのように使うVPNを導入した。全社員がテレワークするようになって、このVPNがネックになった。一斉にVPNに接続しようとしてつながりにくい状態が発生しているのだ。いわゆる“VPN渋滞”である。

 毎朝社員からの問い合わせが続き、対応にてんてこまい。「VPNなんか大嫌いだ。自分の仕事をさせてくれ!」

テレワークだからこそ情報漏洩には細心の注意を!
導入に成功した企業の事例は次ページに掲載

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テレワーク探偵・大和田のアドバイス

まずVPNのライセンス数が足りていないのならば、同時接続できるライセンスを増やすことで「つながらない」を解消しましょう。追加費用はかかりますが、テレワークが増えている現状に対応するための、必要不可欠な費用です。

単にVPN利用をやめるのはお勧めしません。在宅のパソコンから社内のシステムにインターネット経由で直接つなぐと、セキュリティリスクが高くなります。

システム担当者の負担を減らすために、サポート付きのテレワーク導入支援サービスもありますから、検討してみるのも一つの方法です。

その書類の印刷は無駄かも

 家で仕事をするために、会社の資料を大量に印刷した。手提げ袋にずっしり。社外秘の資料も交じっているので、帰り道は少しドキドキした。置き忘れなんかしたら、目も当てられない。

 翌日仕事をしていると、大事な1枚がどうしても見つからない。「あれ? おかしいな…」。確かに印刷したつもりだったが、印刷し忘れたようだ。その資料がないと、本日中に提出すべき書類を作れない。結局、その1枚の資料のためだけに出社することにした。昨日の苦労はいったい何だったのだろう――。

テレワーク探偵・大和田のアドバイス

紙の資料の持ち運びは、印刷時間やコストの無駄だけでなく、紙の紛失からの情報漏洩の危険性もあります。また、資料を会社に忘れた、持ち帰ったものとは別の資料が必要になったなど、非効率な状況を生み出す要因にもなります。

解決策としては、クラウドのストレージを活用したり、クラウドにデータを持つデータレスPCを活用したりして、必要なファイルにはいつでも、どこからでもアクセスできるようにしておくといいでしょう。

家の外は敵だらけ?

 ある日SNSに、自社で開発中の未公開新製品が映っているパソコン画面がアップされていた。そのノートパソコンが誰のものかは、社内調査ですぐに判明した。商品企画部のNさんだ。「これはどこで撮られたか心当たりはありますか?」と問い詰めたら、なんと自宅近くのカフェだった。本人が気付かないうちに撮影されていたようだ。

 「家にはゆっくり仕事ができる場所がなくて。ここは居心地がいいし、料金も手ごろなんでよく使っていたんです」とNさん。家庭の事情はそれぞれ。どこでテレワークするかは自由だけど、油断は禁物だ。

テレワーク探偵・大和田のアドバイス

おしゃれなカフェやファミレスは、自宅でテレワークがしにくい事情のある人にも人気があるようです。ただし、オフィス以外の場所でパソコンを使うときには“のぞき見”に注意が必要です。社外秘の情報を見られれば情報漏洩につながります。スマホも同様です。

自宅でテレワークできない社員のために、労働環境が整備されているワーキングスペースを会社で選定し契約することも選択肢の1つでしょう。

のぞき見防止策としては、「プライバシーフィルター」も有効です。「のぞき見防止フィルム」「プライバシーフィルム」とも呼ばれるもので、画面に取り付けることで、斜めや横から画面が見にくくなります。それほど高額でもなく、買って損はないと思います。

成功企業例紹介

場所にとらわれない働き方で年間総労働時間を半月分削減

 あるメーカーでは、働き方改革を進めたことで、年間総労働時間を半月分減らすという目標を達成した。対策の中心となったのが「場所にとらわれない働き方」だ。オフィスを機能的にリニューアルしてフリーアドレス制を導入。同時にITツールも見直し、ノートパソコンとしても使えるタブレットPCと内線電話として使えるスマホを導入した。

 テレワークも積極的に推進した。社外で働く場所を自宅に限定せずにカフェなどにも広げた。その際には「のぞき見防止フィルムをディスプレーに貼り付ける」「離席する際にはパソコンを置きっぱなしにしない」「社外では印刷しない」といったセキュリティ対策を徹底させている。「備えあれば憂いなし」という姿勢が、働き方改革を一気に加速させたと言えるだろう。

※本記事は2020年9月時点の情報に基づいて執筆しています。

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