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  • ECサイト

ウィズコロナ時代にネットショップを開設したい!

2大勘所を押さえてECサイトを成功させよう

未曽有の事態となった新型コロナウイルスの感染拡大で、飲食、サービス、小売りなどの店舗は大きな打撃を受けています。そうした中で、売り上げを確保するための1つの方法としてECサイトが注目されています。とは言え、ECサイトを立ち上げて「テイクアウト始めました」「ネット販売します」と書き込んだだけでは、“ネット民”の多くの目に留まることはなく、ECサイト開設の効果は見られないでしょう。コロナ禍でECサイトの活用に成功した企業の事例に触れながら、ECサイト成功の勘所をチェックしていきましょう。

この記事のポイント

  • ECサイトは構築より集客に力を注ぐ
  • 丸投げせずに、自ら商品の良さを伝える
  • 商品の写真加工は年賀状をPCで作れるレベルで十分

リアル店舗に客が来ない!ECサイトに期待

 新型コロナウイルスの脅威は、終息が見通せない状況です。老舗企業の経営破綻のニュースが飛び込んできます。中小企業は飲食店を中心に厳しい状況に置かれています。

 こうした中で、EC(電子商取引)サイトを新たに立ち上げたり、強化したりした企業も少なくないようです。ECサイトの立ち上げにはさほどハードルは高くありません。しかし、開設後すぐにお客様がアクセスしてくれるわけではないのも事実。アクセスがなければ売り上げは立ちません。ECサイトの運営には一定のコストがかかります。

 しかしコロナ禍の中でも、ECサイトで成功している企業はあります。例えば、京都にある老舗の高級寝具店。コロナ禍で客足がパタッと止まってしまった高級寝具店を大逆転させたのは、ECサイトでの販売というアイデアでした。

コロナ禍でお客様が
来てくれない――
京都の老舗寝具店が
ECサイトで起死回生?

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ECサイトの売り上げが20倍近くに増加

 この老舗高級寝具店は、こだわりの国産素材を使った寝具セットを販売していました。ですが、コロナ禍により客足がぱったり途絶え、経営が窮地に陥ってしまったのです。そこで考えたのが、寝具素材を使ったマスクをECサイトで販売するという方法でした。

 マスク自体は、オーガニックコットン100%の上質な生地を重ね合わせ、蒸れにくく柔らかな風合いが特徴。高級寝具店が制作する「国産のこだわり素材のマスク」として話題性は抜群です。ですが、肝心のECサイトはコロナ禍以前からあったものの、来店促進用のカタログといった位置づけでしか使用していませんでした。

 そこでまずはTwitterのアカウントを新設し、Twitterの拡散力を借りることで、「国産のこだわり素材のマスク」を訴求していきました。その結果、4月半ばという販売時期と高級寝具店がつくるマスクという話題性も相まってECサイトでの販売を順調に伸ばしていきました。

 さらに、このマスクを購入してくれた顧客に対しては、メールマガジンや商品送付時の同封物などで、こだわりの素材を使った寝具の情報も提供するようにしました。すると、マスクの素材へのこだわりに共感したマスクの顧客が、高額の寝具セットを購入するようになったというのです。

 ECサイトの売り上げはコロナ禍以前の20倍近くに上り、今ではZoomなどのオンライン会議ツールを使って自慢の寝具セットの商品説明を行うまでITを活用するようになっています。ECサイトでは売れないと思われていた高額商品の販売を、コロナ禍の対応で成功させた良い事例と言えるでしょう。

需要の蒸発は思い込み。売り上げ2.5倍、客層拡大にも貢献

 続いて紹介したいのは、日傘のお店。日傘は季節商品で、暑い時期に向かって売れ行きが伸びます。特に母の日のプレゼント需要は大きく、1年の多くの売り上げが初夏に集中します。ところが2020年はコロナ禍により、ちょうどその時期に百貨店が営業自粛をしていました。書き入れ時の需要が蒸発してしまったかに思えたその時、プレゼント注文がECサイトに流れ込んだのです。しっかりと顧客がついている有名店であったため、ECサイトを検索してくれたようです。ECサイトでの注文に迅速に対応した結果、初夏の売り上げは、なんと例年の2.5倍にも上りました。

 この企業は、日傘のECサイトをもともと展開していました。日頃のブランド力が幸いし、コロナ禍によって生まれたEC需要に素早く対応できたのです。これまで百貨店で購入していたような40代~50代の顧客もECサイトを利用するようになりました。同社のサイトはこれまで30代以下が購買の中心だったのですが、客層拡大に大成功したわけです。

 さらに、京都で観光客向けに陶器を製造販売する企業も、コロナ禍の影響をまともに受けた1社です。インバウンド客が多かったこともあり、3月には来店がほとんどなくなってしまいました。どうにかして売り上げをつくる必要があった同社は、リアル店舗に来てもらう必要がないECサイトでの販売に期待を込めました。

 同社のECサイト自体はコロナ禍以前からありましたが、売り上げに占める比率は2%程度。事業を支えるには大胆なテコ入れが必要でした。そこで、検索エンジンへの最適化対策を実施。その結果、もともと陶器の業界では知名度があったこともあり、売り上げは急増しました。さらに、ECサイトの販売を本格化したことで、リアル店舗になかなか呼び込めなかった10代、20代の若年層を取り込むことにも成功したのです。

ECサイトで必要なのは2つの勘所

 こうしたECサイトの成功事例に関わり、中小企業のIT活用を推進してきたグラスハパコンサルティング株式会社(京都府)代表取締役の中野雅公氏は、ECサイトが成功するための勘所がいくつかあると言います。その中でも以下の2つの勘所が成功には必要だと指摘します。

  • 勘所1 SNSでの集客に力を注げ
  • 勘所2 商品の良さを的確に伝えよ

1.SNSでの集客に力を注げ

 まず、ECサイトで重要なのは集客です。そこで重要になってくるのが、SNSの上手な活用です。SNSで多くのフォロワーを抱えていることは大きなポイントです。なぜなら、ECサイトを立ち上げたり拡充したりした時に、その情報を瞬時にSNSで伝えることができるからです。

 中野氏は、「ECサイトを始める方は、SNSをうまく活用してください。京都の老舗高級寝具店も、話題になりそうなTwitterの投稿を通じて商品情報が拡散し、売り上げを伸ばしました。SNSに一定数のフォロワーがいることがECサイト成功のカギとなります」と話します。短期に成果を出すためにも、ネットでの商品訴求にはなるべく早く取り組みましょう。

2.商品の良さを的確に伝えよ

 ECサイト構築でも気を付けるべき点があります。小規模企業にありがちなのですが、多忙とITが苦手という理由でECサイト構築を業者任せにしてしまうパターンです。「業者は作ることを優先しがちで、商品の魅力が十分に伝わらないECサイトになってしまう危険性が高まります。そうなると、他社と差異化できず、結果として価格勝負に陥ります」(中野氏)。

 商品の良さや見せ方は、自社の人間が一番分かっています。ECサイトでは実物の商品を写真などでアピールする必要があり、最低限のITリテラシーが必要になります。「ITリテラシーはもちろん高い方がいいですが、“年賀状をPCで作れる”レベルで何とかなります。自社で商品の訴求点をコントロールし、どのような戦略でECサイトを運営していくかを決めることが大切」と中野氏は話します。戦略を決めた上で、前述した検索エンジンへの最適化対策などを業者に頼むと良いでしょう。ITサービス業者などサポートがしっかりしているパートナーに協力を仰ぐ方法も有効です。

 もし、自分たちの強みがどこにあるのか不安な場合は、「第三者や既存の顧客の声から分析する手もあります。自分たちが強みと思っていることと、顧客が選んでくれている理由には差があることが多いのです」(中野氏)。たとえ商品は同様であっても、配送が早い、ラッピングがきれい、柔軟に納期に対応してくれる――といった商品とは別の魅力で顧客は店舗を選んでいることもあるのです。

 中野氏は最後に、「ECサイトの構築や運営に有用な特に補助金などの情報は、各地の商工会や商工会議所に集まっているケースがあります。どこに相談したらいいか迷った時は、これらの機関を足がかりにすることをお勧めします」と、ECサイトをさらにビジネスの核に据えようと考える中小企業経営者にアドバイスを送ってくれました。

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