ネットショップを始めたい方へ、EC事業の紹介コラム。webショップmai、企業理念がぎっしりとつまったECサイトの作り方。

webショップmai(株式会社ナチュラル・ハーモニー)

モノがあふれるこの時代において本当に大事なものは何なのか?
企業理念がぎっしりとつまったECサイトの作り方。

経済産業省の発表によると、個人向けのオンラインショップ(以下ECサイト)の市場規模はここ10年で約2.5倍へと拡大し20兆円規模にまで成長しています。
さらに直近では新型コロナウイルス感染症の影響からECサイトを利用するユーザーが増えており、これがEC市場の拡大スピードをさらに加速させています。

このような市場動向を鑑み「新たにEC事業を立ち上げたい」「既存の実店舗をECへ移行したい」といった事業の変革を検討する企業も増えてきているのではないでしょうか。今回、無添加食品販売サイト「webショップmai」を運営されている株式会社ナチュラル・ハーモニーの片岡さんと大江さんにお話を伺い、ECサイトの立ち上げや運営で苦労した点などをお聞かせいただきました。(取材日:2020年9月4日)


―EC事業を始めたきっかけは?

弊社はカタログ注文による食品の定期販売が収益の柱でした。ところが東日本大震災後に農作物の放射能汚染を懸念される方が増え、定期販売の売上げが落ち込んでしまいました。震災翌年の2012年に販路拡大を目的としてECサイトの立ち上げ検討を始めました。

―ECサイトの立ち上げにはどれくらいの期間を要しましたか?

安全な食品を求めるお客さまに安心して購入していただくため、保存方法や梱包方法、出荷日の設定などサービスレベルの検討に2年間ほどかかりました。実際にECサイトの運用が始まったのは2014年の4月です。

―設計構築は自社で行いましたか?

外部コンサルタント2名の方に、ECサイト構築をサポートしていただきました。

―立ち上げ当初の売り上げはいかがでしたか?

集客措置をあまり行っていなかったこともあり、立ち上げ直後は事業としての収益化には至りませんでした。また定期宅配のお客さまへECサイト開設の案内なども行いましたが、インターネットに不慣れな方が多くECサイトにて購入していただく方はあまりいらっしゃいませんでした。

―広告等は行わなかったのですか?

当初WEB広告を出したことがあり一時的に売り上げが伸びたのですが、一度限りのお客さまが多く固定客の獲得には至りませんでした。長期的な販売が見込めないと農家さんの生産計画に影響を及ぼしてしまうため、固定客の見込めない一過性の広告ではなく、ブログやメルマガを使って安全な食へのこだわりという弊社の理念を発信することにしました。そこに共感いただけるお客さまを口コミで増やしていく方向に集客方針を切り替えたのです。

―ブログやメルマガは売り上げアップにつながりましたか?

少しずつ新規固定客の獲得や売り上げの増加につながっていきました。
最近LINEの法人アカウントを取得したので、今後はLINEを使ってさらにお客さまとの接点を増やして行く予定です。


ここまでのインタビューを振り返ると、webショップmaiは東日本大震災という未曽有の出来事がきっかけで誕生したECサイトであり、立ち上げ直後は売り上げに苦戦したものの、ブログやメルマガというツールを活用し地道に固定客を増やしていったことが伺えます。
今まさに新型コロナウイルス感染症という未曽有の出来事によりECサイトを立ち上げようとする事業者が増えてきておりますが、webショップmaiのように本質的な固定客を増やすことは簡単ではないと思われます。それを実現できた背景には、商品への想いを地道に市場へと発信し続けたことが大きいのではないでしょうか。

webショップmaiを運営する株式会社ナチュラル・ハーモニーは、代表の河名秀郎氏が1985年に創業した自然食品を取り扱う企業です。河名氏が自然食品の会社を起こしたのは若いころにお姉さんを癌で亡くしたことがきっかけでした。
運営責任者を務める片岡さんは企業理念の源泉をこう語ります。「姉が亡くなった理由は食にあるのではないか・・・。その疑問から代表の河名が自然食品の世界に飛び込んだのが始まりです。」

どのような事業者にも理念や商品への想いはあることでしょう。その理念や想いをインターネットを通じてどれだけ消費者へ伝えられるか。そしてどれだけ消費者の共感を得ることができるか。そういった点もECサイトを成長させるために必要なことなのかもしれません。

株式会社ナチュラル・ハーモニー代表
河名秀郎氏

インタビューでは新型コロナウイルス感染症の影響についてもお伺いさせていただきました。

―ビフォーコロナと比較して売り上げに変化はありますか?

1月と比較すると1.3倍ほど売り上げが増えています。特にお米など備蓄に向く商品が売れていますね。家で料理を楽しまれる方が増えたのではないでしょうか。

―従業員の働き方に変化はありましたか?

一部従業員のテレワークを実施しています。休憩所で密にならないよう昼休みをずらしたり、業者の出入りを制限したりしています。

webショップmai 運営責任者
片岡幸一氏

―テレワークを行う際、顧客情報などのデータはどのように管理していますか?

自宅で勤務を行う際にはリモートデスクトップやVPNのサービスを活用し、個々のパソコンから社内ネットワークへアクセスできるようにしています。
またテレワークのパソコン内には業務のデータが残らないようにすることで、万が一の情報漏洩リスクを抑止しています。

―大事なデータを守るため、他に取り組んでいることはありますか?

ECサイトの顧客情報はECプラットフォーム(WEB上でショッピングカートなどを提供するクラウドサービス)のサーバに保管されていて、メルマガなどの運用を含めてクラウド上で完結しています。ですので弊社のサーバ上で顧客情報を扱うことは基本的にはありません。ただし特定のキャンペーン等で一部の顧客情報をクラウドからダウンロードすることはあるので、これらのファイルは特定の社員しかアクセスできないフォルダに格納しています。またパソコンのウイルスソフトは一元管理に対応したものを使っているため、プログラムの更新忘れが起こらないように対策しています。


ビフォーコロナと比較するとwebショップmaiでは1.3倍ほど売り上げが増加していました。これはECニーズの高まりを示す定量的な数値の一例ですが、EC事業への参入を検討している企業にとってはひとつの検討材料になるのではないでしょうか。

またコロナ禍の働き方としてテレワークが浸透してきておりますが、気を付けなければいけないのが情報管理です。特に顧客情報を預かる業態では個人情報の管理に最大限気を配らなければなりません。テレワークとはいえ社外に保管されるパソコンで業務のファイルを取り扱うことは、データやパソコン自体の紛失、そして情報漏えいなどさまざまなリスクを伴いますので、リモートデスクトップ等の仕組みを活用することが求められます。

―最後に、webショップmaiの今後の展望を教えてください。

ECプラットフォームのプランをハイグレードなプランへ移行して、ECサイト上でより高度なサービスを実現したいですね。あとはアクセスログを見るとアメリカやイギリスからの訪問者も多いため、海外への販売を強化していきたいです。農産物に関しては海外へ輸出できないものもあるのですが、既に一部の商品については海外への発送に対応しています。
モノがあふれるこの時代において本当に大事なものは何なのか?考え方や生き方をお客さまや農家様と一緒に広げていきたい。それが今後も変わらない私たちの理念です。

  • 事例は一例であり、すべてのお客さまに同様の効果があることを保証するものではありません。

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